校長あいさつ。


『120年のその先を創造する
                校長 鈴木 安雄


 榛原高校は令和2年に創立120周年行事を行い、そのスローガンは「つなぐ、120年のその先へ」というもので、同窓会で制作いただいたポスター等にも記されています。私は令和3年4月に榛原高校に異動し、実に素晴らしい言葉を考えられたものだと感動しました。120年を超えた伝統校が、現代の少子化の中での縮小時代にあって、また変化の激しい時代にあって、未来へと伝統をどうつないでいくかは大きな課題です。
 学校の玄関の右脇に「継承と創造」と文字が彫られた石碑が立っています。裏書には、70周年を記念して同窓会が建立するということとともに、若人が先輩の偉業を継承し、人間性豊かな文化を創造することを祈念する旨が書かれています。約50年前のメッセージですが、先のスローガンと意図するところは同じだと思います。これからも榛高が力強く発展をしていくために、良き校風と精神を継承しつつ、時代に合った、あるいは時代の変化を読んだ挑戦的な創造が求められます。
 現在文部科学省が進めようとしている普通教育(普通科)の改革においては、榛高がこれまでに培ってきた地域との協働と連携が評価され、令和元年に研究指定を受けることになりました。これからの普通教育の在り方について、本校はグローカル・スクールの先駆け、モデルとして注目されます。また、専門学科の理数科の教育方針も、グローバルでもローカルでも活躍できる人材の育成にあるので、理数科と普通科を併置していることの強みを生かしていくことも大事です。
 生徒一人ひとりが、次代を担う有意な人として成長できるよう教育活動をさらに充実し、榛高の伝統の継承と新たな創造を、生徒・保護者、そして常々温かい支援をいただいている同窓会の皆様とともに成し遂げていきたいと思います。
 最後になりますが、榛原高等学校同窓会のより一層の御繁栄と、会員の方々の益々の御活躍を祈念申し上げます。